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社長のつぶやき
 

第9回 知的生産性(ホワイトカラーの生産性)

予告のお題とは違いますが、ご勘弁下さい。
実は、この原稿は以前書いて、保留にしておいたものです。
ここしばらく、見積書や提案書の作成が多く原稿を書く時間が取れないので、 お蔵入りの原稿を、若干修正して掲載します。

−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−☆−

マネジメントに携わる人間、広義には自己の裁量で業務にあたる機会の多い人間。
例えば、ホワイトカラーや営業職、プレイングマネージャー等の管理職層の生産性(知的生産性)についてはその職制の性格上、測定&評価軸の設定を含めて推し量るのがなかなか難しく、故に個々の業務内容の評価も難しいものがあります。

そもそも、「生産性」というコトバは「仕事」の上では頻繁に使われますが、その定義を明確に
答えられるヒトは結構少ないのではないでしょうか?
生産性とは、ひとことで言うと「インプットに対するアウトプットの割合」であるといえます。
つまり、1事案に対して10のパワーソースを投入したら、解決策として導き出された内容が
10のパフォーマンスを有していれば、生産性は100%ということになります。

一方、「仕事」というコトバについてですが、この定義についても明確に答えられるヒトは少ないと思います。
当社では、仕事とは「今ある条件を使って、まだない条件&状況を創り出すこと」と定義しています。つまり、条件整備が仕事の本質であり、環境や条件に「できない理由」を求めて問題解決しないのは仕事をしていることにならないということです。

すなわち、知的生産性の高い仕事とは「問題解決のために、自己や組織の置かれている環境&状況を駆使して、まだない有利な条件&状況を創り出す」ということなのです。

さて、前置きが長くなってしまいました。
当社において下半期開始時(10月)に、業務部門(生産部門)の構成員(4名)に1つの宿題を出しました。
以下が、その宿題の内容です。
 

ステートメント: 部門構成員4名で5名分以上の業務をおこなうために、組織の発展に寄与する業務部門内の効率化の方法を追求して、組織に答申する。
 
中間報告:2003年12月29日(月) 17:00マデ
最終納期:2004年03月03日(火) 17:00マデ
 

以上の内容で、実際にはもっと詳しい条件を附帯して、プロジェクト形式で取り組んで欲しいというものでした。
結果、相当悩ましいテーマと条件だったらしく、苦労しているようです。

彼らのためにも、ここでいくつかヒントを述べたいと思います。
ポイントは属人性を可能な限り排除して「しくみ(プロセス)」による改善をはかることにより、予防処置を主体としたマネジメントに転換するということです。

@ 個々の業務を効率よく実施する。
これについては可能な側面もあります。
ITを駆使したり、My資料・Myデータを排除したり、体系的な思考プロセスを導入することによって、ある度は解決できます。
しかし、60分で行っていた業務を30分で実施(知的生産性は2倍の200%)するのは、個々人の相当な努力が必要になってきますし、属人性に依存することになり、早晩オーバーワークになる可能性があります。
   
A アイドル時間を短縮する。
単位業務から次の単位業務に移行する際に要する時間を指します。
業務分析を行うと、組織からの役割期待を全うしている時間というのは以外に少なく、どんなに多くても所定労働時間の20〜30%と言われています。
残りの70〜80%の時間は本来の業務とは別の業務、例えば会議・事務処理等や移動時間となっています。したがって、これを短縮することが知的生産性を高める上で、最も重要になってきます。
例えば・・・
・事務処理をアイドルタイム(移動の電車の中・食事後の空き時間等)の中に押し込む。
・会議等の打ち合わせをネット上でおこなう。
・日々の行動計画を細部わたって作成して、そのとおりに行動するようにする。
・自己の行動計画を、完全ディスクローズして、内部牽制を機能させる。
・個人技を排除して、チームワークによる業務遂行を原則にする。
・少なくとも1ヶ月先の既定の予定をみて、行動計画を立案する。
・日々の行動計画を、少なくとも前週の木曜日には確定させる。
・走りながら考える(生産性向上の手段という観点では、朝令暮改は大いに結構)。
   
B リーダーシップ
良くも悪しくもリーダー次第。
業務が非効率的であったり、対処療法的であって予防処置でなかったり、個人技で解決されているのは、リーダーの指導・指示・示唆・助言が不十分(もしくは、行われていない、時期を得ていない)である場合が多く、リーダーシップが充分発揮されていないことを表しています。
マネジメント・クラスの構成員として、これでは失格と言わざるを得ません。
   
C 評価
以上のような取り組みが行われているか評価する。
・個人の評価に反映させる。
・担当業務のマネジメント・デプスについて、チェック(スコアリング)をする。
・キチンと休日をとっているかチェックする。
   

ただしどういうわけか、私も含め日本人が作る「しくみ」「制度」というのは、単一のしくみとしては良くできたモノであっても、全体の一部分として捉えると、管理上のムダが多く、非常に煩わしいものとなってしまい、返って生産性を損ねることになってしまいがちです。
ですから、しくみによる改善策を実施するにしても、その導入には全体像を常に見据えて、より生産性の高い方策を採用すべきなのです。

こうすることにより、予防処置をメインとした業務遂行が構築でき、かつ知的生産性を改善できると考えます。

ところで、プロジェクト形式にしたのにも意味があります。

@ プロジェクトの運営に慣れてもらい、今後組織において主体的に問題解決にあたっていくよう訓練する。
A プロジェクトにおける役割分担を理解し全うすることにより、組織におけるリーダーや各役割の重要性を認識させる。
B プロジェクトで経験した業務への取り組み方を、今後の既定の組織で活かす。
C 主体的に取り組む姿勢(リーダーシップ)を観察する。
   
これらの内容は、来期に反映させるつもりでいます。
今後また、この場で報告できる機会があろうと思いますので、ご期待下さい。
2004.02.15 Sun
以 上
 
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